第3回 指定都市安全・安心まちづくりワーキング会議 議事要旨

1.日時
  平成19年6月5日(火) 午後2時〜4時
   
2.場所
  指定都市市長会事務局 会議室(市政会館6階)
   


3.出席者
  吉富浩政(座長:横浜市)、淺野達也(札幌市)、阿部詠子(仙台市)、岸野稔(さいたま市)、岸本直人(千葉市)、村田俊一(川崎市)、本多素(浜松市)、朝倉まり子(名古屋市)、森田周平(京都市)、奥野吉俊(大阪市)、阿南敬(堺市)、稲葉英二(神戸市)、佐藤康徳(広島市)、福井邦治(福岡市)
谷口正和、西村崇、南條正樹(指定都市市長会事務局)
樋村恭一、橋本正法(地域交流センター)
   
4.議事要旨
     今回の会議では、プロジェクト報告書の骨子(案)について、平成18年度に検討してきた「市民参加による安全・安心まちづくり」の部分に、「繁華街・歓楽街の再生」「安全・安心に関わる制度改革」を新たに加えたものをもとに意見交換を行い、今年度中のとりまとめに向けた方向性について確認するとともに、これまでのヒアリング調査等で入手した各市の取組事例の取扱いについて検討を行った。
     
(1)プロジェクト報告書の骨子(案)について
   平成18年度に主に検討してきた「市民参加による安全・安心まちづくり」のとりまとめの部分に、「繁華街・歓楽街の再生」「安全・安心に関わる制度改革」の2つの検討テーマに係るとりまとめの方向性を新たに加え、プロジェクトの報告書として整理した骨子案をもとに意見交換を行い、今年度中のとりまとめに向けた方向性を確認した。
 また、骨子案では、3つの検討テーマに係るとりまとめのほか、プロジェクトの背景と目的や、「防犯」に関する学術的な面からの基本的な考え方もあわせて掲載することとしているが、行政が犯罪抑止に取り組む必要性については前段できちんと整理しておくべきとの意見や、基本的な考え方は学術論のみでは難解なので「割れ窓理論」のような分かりやすい考え方も紹介すべきとの意見が出された。
     
  ○繁華街・歓楽街の再生
   繁華街・歓楽街には住宅地と異なる特性があるので、その特性・問題に応じ、関係組織による協議会の設置、関係条例の整備などいくつかの対策を例示し、繁華街・歓楽街の再生へ向けては、警察、地域、行政による一体での取組みを行うべきだという方向でまとめるという骨子案に対しては、次のような意見が出された。

(広島市)
 広島市の流川・薬研堀地区は、中四国地方最大の歓楽街を形成している一方で、犯罪密度は県下トップである。こうした状況を踏まえ、平成17年度には都市再生モデル調査に選ばれ、平成18年8月からは協議会を作って健全で魅力的なまちづくりに取り組んでいる。
 繁華街・歓楽街再生のためには、取締りだけではなく、地域の再生も含めた、まちづくりの視点が重要である。

(神戸市)
 三宮では商店街との協議会ができているが、暴力団対策が中心であり、警察と連携した取組みを行っている。
 神戸市では、迷惑行為の防止を企図した条例はないが、兵庫県で制定している。県や警察と連携した条例を制定しないと繁華街対策は難しいのではないか。

(京都市)
 繁華街については、京都府が条例を制定し、重点的パトロールなどを行っているが、警察の力がかなり大きいと感じている。

     
  ○安全・安心まちづくりに関わる制度改革
     制度改革の提案では、「防犯」に関する国・地方の役割分担を明確にする必要があるが、どのような役割分担をどのレベルまで提案すべきか十分な検討が必要であるという骨子案に対しては、次のような意見が出された。

(川崎市)
 指定都市でやるべき事務を考えた場合には、公安委員会などが県税で取り組んでいることに対して、市税を投下して取り組むことがいいのかという問題がある。まずは、地方自治体と警察・公安委員会との連携が重要であって、住民の要望といって、何でも市行政の役割とすることがよいのか。

(京都市)
 平成11年に生活安全条例を策定したが、幅広い市民活動を取り扱うようになった最近になって、防犯活動をするため助成を希望する市民の声が増えたと意識している。安心安全に対する市民の要望が一番高い「子どもの安全」について地域と連携し取り組んでおり、ここに行政がやるべき重みがあると感じている。

(福岡市)
 警察の考え方がいろいろで、対応が分かれていると思う。警察業務の一部を担うということより、それぞれの役割分担をはっきりさせて、しっかりとした連携体制や協力体制を作るという提案の仕方がよいのではないか。
     
(2)取り組み事例の取扱いについて
     これまでのヒアリング調査やアンケート調査の結果をもとに、プロジェクト報告書での取り上げ方や事例集としてのとりまとめ方法など、各市の取り組み事例の取扱いについて意見交換を行った。
 各市からは、参考になるので事例集としてモデル的な事業をまとめるべきとの意見や、あまり詳しい事例を報告書に記載してもかえってわかりにくいとの意見、また、住民の自主的な動きが重要との考えから行政だけが頑張っている事例の紹介だけでは逆効果となるので事例の選定は慎重に行うべきとの意見や、報告書や事例集で紹介したことによって、市行政による取組みの方向性が固定され、自分たちの足かせになってはいけないとの意見も出された。
 今後は、こうした意見も踏まえ、事例集の作成も視野に、各市の取り組み事例の内容を精査し、プロジェクト報告書での取り上げ方などについて調整を行っていくこととされた。
   
(了)